テニスプレーヤーが高い確率で発症してしまうスポーツ障害の1つが、いわゆる「テニス肘(テニスエルボー)」です。
私も、幸い、症状は軽かったですが、肘の痛みに悩まされたことがあります。
ただ、重症ではなければ、ストレッチと筋力トレーニングを行い、テニス肘用のサポーター(バンド)を使用することで、テニス肘を治すことは可能です。
この記事では、私がおすすめするテニス肘用のサポーター(バンド)をご紹介します。
サポーターを装着することによるテニス肘の痛み軽減の効果
まず、テニス肘用のサポーターを装着することで、本当にテニス肘の痛みが軽減されるのかどうか、ということについて簡単にご説明したいと思います。
テニス肘とは、肘の外側に痛みが出る「上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)」のことを意味することが多いですが、肘の内側に痛みが出る「上腕骨内側上顆炎(じょうわんこつないそくじょうかえん)」もテニス肘に含めて議論することがあります。後者の上腕骨内側上顆炎は、ゴルフ肘とも言われています。
テニス肘の原因については、肘の腱(筋肉と骨を結び付けている組織)に繰り返し衝撃が加わることによって、その腱が損傷するためと説明されることが一般的です。
さらに、近年では、加齢に伴い、肘に異常な血管と神経線維が増えることによって痛みが生じるという説明もなされています(cf. https://okuno-y-clinic.com/itami_qa/01.html#03)。
痛みの原因が上記のいずれであるにせよ、テニス肘用のサポーターを装着することで痛みが軽減されるというケースが多いようです。
つまり、サポーターで肘の手前の前腕部を圧迫することによって、腱に加わる衝撃を緩和することができると同時に、異常な血管への血流を遮断し、そのような血管を減少させることができるため、テニス肘による痛みを軽減することができるのです(cf. https://okuno-y-clinic.com/itami_qa/moyamoya.html#04)。
おすすめのテニス肘(テニスエルボー)用サポーター
私がおすすめするテニス肘用のサポーターは3つあります。
3つとも、私だけではなく、多くのユーザーから高い評価を得ているサポーターですので、どれを使っても、ある程度の痛みの軽減は期待できると思います。どのサポーターを着けると最も痛みが取れるか、ということについては個人差があるため、「これが一番!」ということを申し上げることはできません。いずれかのサポーターを試してみて、もし思ったほどの効果を感じられなかった場合は、他のサポーターも購入して試してみるのが良いのではないでしょうか。
➀ザムスト(ZAMST) エルボーバンド
ザムストは、医療機器メーカーである日本シグマックス株式会社が展開するブランドです。
ザムストのサポーターは、医療機器メーカーならではの技術に基づく高い品質を誇り、数多くのトップアスリートがザムストのサポーターを使用しています。
このエルボーバンドは、立体的なパッドで前腕を圧迫できるようになっています。
生産国は、ベトナムです。
ザムストのエルボーバンドは、綿貫陽介選手(2016年全日本テニス選手権シングルス優勝)が使用しています。
ザムストのエルボーバンドには、MサイズとLサイズとがあります。私は、前腕の太さ(周囲)が28センチで、Lサイズを使用しています。
➁リガード(REGUARD) エルボーガード・ソフト
リガードは、医療機器メーカーであるアルケア株式会社が展開するブランドです。
リガードは、ザムストほど有名なブランドではありませんが、リガードのサポーターも、医療機器メーカーが作る高品質なものとして知られています。
こちらのエルボーガード・ソフトも、立体的なパッドで前腕を圧迫できるようになっているもので、ザムストのエルボーバンドに似ています。
ただ、両者は、パッドの大きさ・硬さに違いがあります。エルボーガード・ソフトのパッドは、小さめで、硬めです。これに対して、ザムストのエルボーバンドのパッドは、大きめで、軟らかめです。
エルボーガード・ソフトの生産国は、日本、MADE IN JAPANです。
車椅子テニス界のスーパースターである国枝慎吾選手は、リガードのエルボーガード・ソフトを使用しています。
リガードのエルボーガード・ソフトには、MサイズとLサイズとがあります。私は、前腕の太さ(周囲)が28センチで、Lサイズを使用しています。
➂ドクター・エルボー(Dr.ELBOW)
ドクター・エルボーは、ドイツの医療機器メーカーが作るサポーターです(日本のGOSENが、日本における販売代理店となっています。)。生産国も、ドイツです。
ドクター・エルボーは、20年以上製造・販売され続けているロングセラーの商品です。
私は、ザムストとリガードのサポーターを信頼していますが、このドクター・エルボーが一番効く、という方もいらっしゃいます。
カラーは、グレーとブルーの2色があります。以前は、ホワイトも販売されていましたが、現在は、販売されていないようです。
なお、サイズは、SSサイズ、Sサイズ、Mサイズ、Lサイズ、LLサイズの5つがありますが、サイズを選ぶ際には注意が必要です。
と言いますのも、GOSENが発表しているサイズの選び方に従うと、サイズが大きすぎて合わない可能性があります。
私の前腕の周囲(一番太い所)は28センチですので、GOSENの選び方に従うとLサイズ(腕回り28~30センチ)になりますが、私の腕に最もフィットするのはMサイズ(腕回り26~27センチ)です。私自身、このドクター・エルボーを購入する前に、「ワンサイズ下が丁度良い」というレビューを見ていましたので、ワンサイズ下のMサイズを購入したところ、ピッタリでした。
このドクター・エルボーは、「服の上からでも装着可能」とうたっているため、実際の腕の太さに対して少し大きめに作られているのかもしれません。
皆さんの腕の太さが、GOSENが発表している各サイズの腕回りの下端に該当する場合、ワンサイズ下の物の購入をおすすめします。サポーターを服の上から装着される予定の方は、GOSEN発表のサイズの選び方に従って良いと思います。
まとめ
今回の記事でご紹介したサポーターは、スポーツ用品メーカーが作っている物ではなく、医療機器メーカーが作っている物で、いずれも高い機能性を持っています。まずは、いずれか1つを購入して、試してみください。
ちなみに、私は、手首のサポーターも、ザムストとリガードの製品を使用しています。
それから、サポーターは、テニス肘の予防のために装着することも効果的とされています。現時点では痛みがない方でも、肘に不安を感じる場合は、サポーターを装着してプレーされることをおすすめします。